2015年5月21日木曜日

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?【今週の紹介】

もともとSF小説が好きだったので、この作品はもちろん読んでました。
たくさん読み返す中でも、この作品はとびぬけて記憶に残ります。
作者本人の、憤りと祈りのような考え方が 作中に強く溢れています。

アンドロイドと人間の違いは 「他者との共感ができない」ことです。
それを検査で判断し、アンドロイドをハンティングする主人公が アンドロイドを倒したり
またアンドロイドと話し、関わっていくうちに生命に対する何等かの違和感を考えていく
という「生命」への懐疑が非常に先進的です。

アンドロイドのやっている事が、さして人間と変わらない事
アンドロイドと人間の違いが曖昧になっていくこと、動物やアンドロイドも含めて
生き物へのなんらかの執着心が、所々に散りばめられていてワクワクします、

個人的には、ペットについて考えてるシーンや、貴重なヒキガエルを見つけかけるシーンが
とても印象に残り、気に入っています。なんか好きなんです。


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2015年5月14日木曜日

りとる・けいおす【今週の紹介】

実は、このブログや前のブログ以前からやっていたことを
全然やっていなかったなと思い、週に1回くらいの頻度で、いろいろ紹介したいと思います。
ゲームや、漫画、絵とか事象とかを。

このブログでの第一回は、りとる・けいおすです。
なぜ、りとる・けいおすなのかと聞かれれば、この漫画はアクション系列で
連載していた作品だからです。
つまり、この漫画作品 すでに連載が終了しており 最終巻である2巻発売直前
ということで 惜しい気持ちでこの記事を書いているのです。

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2015年5月8日金曜日

【アニメ】純潔のマリアを今更見終える。

そもそもとして、私は作品に対して基本的には辛辣というか 明確に好物であると認定
することはおろか、普通に褒めることすら難しい人間なので、
ここが最高だったと褒めることはありません、そんなことは自分で見て判断してください。
(お前が褒めるから俺も良い点を見つけれるんじゃないかという恐ろしい返答が前に
 来たので、多少呆れながら書いている)

今更ですが、純潔のマリアを見終えました。
キャラデザに関しては成功だったと思います、もやしもん作画だったらと考えると
少し察してしまいます。キャラデザは顔ですし。

で肝心の中身なのですが、原作読んだことはないので純潔のマリア自体を
貶すわけにはいきません。それはただ単純に失礼です。
ですがアニメ全体を通して伝えたかったことであるストーリーや主軸といったものは
原作未読者でもある程度は 批評してもいいものなのではないかなと感じます。
ということなので、アニメの方にだけ批判していきます。



ヨーロッパや戦争描写が、どれほど再現できているかについては、
野暮すぎるので 触れません。触れるわけないです(苦笑)。
しかしアニメの基本である描写にいくつか酷い部分があり「えーっ」と声をあげたりも
しました。 最終話手前の 逃げる民衆のシーンは特に酷く ちょっと歩かせたGifアニメを
スライドさせただけのように感じました。

ストーリーなのですが、争いがなくなるという願いが、失職を招いたり
マリアが戦争を止めることで 別の問題が起きてしまう
そして人間は 愚かな過ちを繰り返してしまうということの 描写が
いくつも見受けられました。それが一つのテーマでもあるのだなと思い、
最終話まで それへの答えを探していたのですが
気づいたらリア充Endしてました。

まぁアニメに限らず漫画や小説などでも よくあることですが、
雰囲気を作ろうとして、本来作家が作るべきストーリーや基盤ができていないと
こういったアニメができてしまいます。 今回はその例です。
幸せから不幸が生まれるということへの ハッピーハッピーな答えでしたね。
それだけでした、このアニメ(謎の不機嫌)。


これからも原作の純潔のマリア、作者様 そしてアニメに関わられた方々の
ご健康・ご健闘をお祈り申し上げます。